- マンション売却か買取か
- 仲介と買取の基本的な違い
- 仲介と買取の詳細比較
マンション売却か買取か、どちらを選ぶべき?

マンションを手放すとき、「仲介による売却」と「業者による買取」のどちらが良いのか迷われる方は多くいらっしゃいます。それぞれにメリット・デメリットがあり、物件の状況や売主の事情によって最適な選択が変わってきます。
この記事で分かること:
- 仲介による売却と買取の基本的な違い
- それぞれのメリット・デメリット
- どのような状況でどちらを選ぶべきかの判断基準
なお、個別の物件や状況により最適な選択は異なるため、一般的な考え方として参考にしてください。
仲介と買取の基本的な違い
仲介による売却とは
仲介とは、不動産会社が売主と買主の間に入って売買を成立させる方法です。不動産会社は物件の広告活動を行い、購入希望者を探します。買主は一般の個人が中心となります。
売買が成立した際に、売主は不動産会社に仲介手数料を支払います。仲介手数料は「売買価格×3%+6万円+消費税」が法定上限です[1]。
買取とは
買取とは、不動産会社が直接物件を購入する方法です。売主は不動産会社と直接売買契約を結び、仲介手数料は発生しません。買取を行う不動産会社は宅地建物取引業免許を持つ業者である必要があります[1]。
買取価格は一般的に市場価格の70~80%程度となることが多いとされています。
仲介と買取の詳細比較

| 項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 売却期間 | 3~6ヶ月程度 | 1~2週間程度 |
| 売却価格 | 市場価格での売却が期待できる | 市場価格の70~80%程度 |
| 仲介手数料 | 必要(売買価格×3%+6万円+消費税が上限)[1] | 不要 |
| 内覧対応 | 必要(購入希望者への対応) | 不要(業者の査定のみ) |
| 売却の確実性 | 買主が見つからない可能性がある | 査定後の条件で傾向として売却可能 |
| 契約不適合責任 | 一定期間の責任を負う場合が多い | 免責となる場合が多い |
- 売却価格は物件の立地・状態・市況で大きく変わります。
- 税制や法律は変更される可能性があります。
- 具体的な判断は不動産会社や専門家への確認が前提です。
仲介による売却のメリット・デメリット
メリット
- 市場価格での売却が期待できる:一般の購入者が相手のため、適正な市場価格での売却が可能
- 複数の購入希望者から選択できる:条件の良い買主を選ぶことができる
- 価格交渉の余地がある:購入希望者との交渉により、希望価格に近づけることが可能
デメリット
- 売却期間が長い:3~6ヶ月程度かかることが一般的
- 仲介手数料が発生:売買価格×3%+6万円+消費税が上限[1]
- 内覧対応が必要:購入希望者の見学に対応する必要がある
- 売却の不確実性:買主が見つからない可能性がある
買取のメリット・デメリット

メリット
- 売却期間が短い:最短1~2週間程度で売却完了
- 仲介手数料が不要:直接取引のため手数料は発生しない
- 内覧対応が不要:業者の査定のみで購入希望者の対応は不要
- 売却の確実性:査定価格で傾向として売却できる
- 契約不適合責任が免責:売却後のトラブルリスクが低い
デメリット
- 売却価格が低い:市場価格の70~80%程度となることが多い
- 価格交渉の余地が少ない:業者の査定価格がベースとなる
- 複数社比較が重要:業者により査定価格に差が生じる場合がある
どちらを選ぶべきかの判断基準
仲介による売却が向いているケース
- 時間に余裕がある:6ヶ月程度の売却期間を確保できる
- できるだけ高く売りたい:市場価格での売却を重視する
- 人気エリア・築浅物件:需要が高く、比較的早期の売却が期待できる
- 住み替えのタイミングに余裕がある:売却時期が確定していなくても問題ない
買取が向いているケース
- 急いで現金化したい:転勤、離婚、相続などで早期売却が必要
- 内覧対応が困難:遠方に住んでいる、仕事が忙しいなど
- 築古・立地条件が悪い:仲介では買主が見つかりにくい可能性が高い
- 売却の確実性を重視:住み替え先の購入時期が決まっている
- 近所に知られたくない:広告活動を避けたい事情がある
売却に関わる費用と税金について

仲介による売却の場合の費用
仲介による売却では以下の費用が発生します:
- 仲介手数料:売買価格×3%+6万円+消費税が法定上限[1]
- 印紙税:売買契約書に貼付(契約金額により1,000円〜60,000円程度)
- 登記費用:抵当権抹消登記等(司法書士報酬含め1〜3万円程度)
- 住宅ローン一括返済手数料:金融機関により0〜33,000円程度
買取の場合の費用
買取では仲介手数料は不要ですが、以下の費用は発生します:
- 印紙税:売買契約書に貼付
- 登記費用:抵当権抹消登記等
- 住宅ローン一括返済手数料:金融機関により異なる
譲渡所得税について
売却により利益が出た場合は譲渡所得税が課税されます[2]。計算式は以下の通りです:
譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
税率は所有期間により異なります[2]:
- 短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%(所得税30.63% + 住民税9%)
- 長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%(所得税15.315% + 住民税5%)
なお、居住用財産(マイホーム)の場合は3,000万円の特別控除を利用できる場合があります[2]。主な適用条件は以下の通りです:
- 居住用財産(マイホーム)であること
- 売却先が親族等の特殊関係者でないこと
- 前年・前々年にこの特例を受けていないこと
組み合わせの考え方
仲介と買取は多くの場合しも「どちらか一つ」を選ぶ必要はありません。以下のような組み合わせも可能です:
仲介を先行し、買取を併用する方法
- 一定期間は仲介で売却活動:3~4ヶ月程度、市場価格での売却を試す
- 期限が近づいたら買取に切り替え:住み替え等のスケジュールに合わせて傾向として売却
- 買取保証サービス:一部の不動産会社では仲介と買取を組み合わせたサービスを提供
複数の買取業者での比較
- 複数社から査定を取得:買取価格は業者により差が生じる場合がある
- 買取条件の比較:価格だけでなく、決済時期や契約条件も確認
- 専門業者の活用:築古物件やリノベーション物件を得意とする業者もある
まとめ

マンション売却における仲介と買取の選択は、売却価格を重視するか、売却期間の短縮を重視するかが主な判断基準となります。
仲介による売却は市場価格での売却が期待できる一方、3~6ヶ月程度の期間と仲介手数料が必要です。買取は1~2週間程度での早期売却が可能ですが、売却価格は市場価格の70~80%程度となることが一般的です。
また、仲介を先行して一定期間後に買取に切り替える方法や、複数の買取業者で査定を比較する方法など、組み合わせの活用も検討できます。
物件や状況によって考え方は変わります。ご自身のスケジュールや優先順位を整理した上で、より具体的な比較検討の方法は、別の記事で詳しく解説しています。
※個別の物件や状況により判断は異なります。具体的な売却をご検討の際は、複数の不動産会社にご相談ください。