- 相続した土地を売却する際の税金に関する疑問
- 相続した土地売却時の税金の基本知識
- 相続土地売却時の税負担軽減措置
相続した土地を売却する際の税金に関する疑問

相続で土地を取得したものの、管理や維持費用の負担から売却を検討している方は少なくありません。しかし、売却時にどのような税金がかかるのか、どの程度の負担になるのかという点で不安を感じる方も多いでしょう。
この記事で分かること:
- 相続した土地の売却時にかかる税金の種類
- 税額の計算方法と軽減措置の基本
- 売却時期や方法による税負担の違い
- 税金面から見た売却判断のポイント
前提として:相続した土地の価値、取得時期、売却価格、適用可能な特例などにより税負担は大きく変わります。個別の物件や状況により判断は異なることをご理解ください。
相続した土地売却時の税金の基本知識
主にかかる税金の種類
相続した土地を売却する際には、主に以下の税金がかかります。
| 税金の種類 | 課税対象 | 税率の目安 |
|---|---|---|
| 譲渡所得税 | 売却益(譲渡所得) | 15~39%程度[1] |
| 住民税 | 売却益(譲渡所得) | 5~9%程度[1] |
| 復興特別所得税 | 売却益(譲渡所得) | 0.315%程度[1] |
| 印紙税 | 売買契約書 | 数千円~数万円 |
譲渡所得の計算方法
税金の基となる譲渡所得は、以下の計算式で求められます[1]。
譲渡所得 = 売却価格 – 取得費 – 譲渡費用
- 取得費:相続時の土地の価値(相続税評価額等を基準)
- 譲渡費用:仲介手数料[2]、測量費、解体費等
短期譲渡と長期譲渡の区分
相続した土地の場合、被相続人が取得した日から売却日までの期間で判定されます[1]。
| 区分 | 所有期間 | 税率(所得税+住民税) |
|---|---|---|
| 短期譲渡所得 | 5年以下 | 約39%[1] |
| 長期譲渡所得 | 5年超 | 約20%[1] |
相続土地売却時の税負担軽減措置

相続税の取得費加算特例
相続開始から3年10ヶ月以内に売却した場合、支払った相続税の一部を取得費に加算できる特例があります[3]。これにより譲渡所得を圧縮し、税負担を軽減できる可能性があります。
居住用財産の3,000万円特別控除
相続した土地が被相続人の居住用だった場合、一定の要件を満たせば3,000万円の特別控除が適用される場合があります[3]。ただし、適用には厳格な要件があるため注意が必要です。
その他の軽減措置
- 相続時精算課税制度の活用[3]
- 小規模宅地等の特例との組み合わせ
- 空き家に係る譲渡所得の特別控除
- 売却価格は物件の立地・状態・市況で大きく変わります。
- 税制や法律は変更される可能性があります。
- 具体的な判断は不動産会社や専門家への確認が前提です。
税金面から見た売却判断のポイント
売却時期による違い
相続した土地の売却時期によって、税負担は大きく変わります。
| 売却時期 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 相続直後(3年以内) | 取得費加算特例の適用可能[3] | 市場価格の変動リスク |
| 5年経過後 | 長期譲渡所得の低税率適用[1] | 維持費用の負担継続 |
| 特例適用期限前 | 各種軽減措置の活用 | 急いだ売却による価格妥協 |
売却価格と税負担のバランス
高値での売却を目指すことは重要ですが、税負担も考慮する必要があります。
- 売却価格が高いほど譲渡所得も増加
- 特例の適用により実質的な手取り額が変わる
- 維持費用と税負担のトレードオフを検討
確定申告の準備
土地を売却した場合、翌年の2月16日から3月15日までに確定申告が必要です[3]。必要書類の準備や手続きの複雑さも考慮要素の一つとなります。
まとめ

相続した土地の売却時には、譲渡所得税を中心とした税負担が発生します。税額は売却価格、取得費、適用可能な特例により大きく変わるため、個別の状況に応じた検討が重要です。
主なポイント:
- 譲渡所得税は売却益に対して課税される
- 所有期間により税率が変わる(5年が境界)
- 相続税の取得費加算など軽減措置を活用できる場合がある
- 売却時期と税負担のバランスを考慮する必要がある
ただし、物件や状況によって考え方は変わります。税制は複雑で、適用要件も詳細に定められているため、一般論だけでは決めきれない部分もあります。
より具体的な比較検討の方法は、別の記事で詳しく解説しています。